平成27年度 親と子のふれあい交流活動補助事業
この公演は競輪の補助を受けて開催いたしました
・8月8日(土)13時・17時……東京・世田谷パブリックシアター
・8月9日(日)14時……東京・世田谷パブリックシアター
※東京公演にはすべて英語イヤホンガイドあり
【構成・演出】木村光一
【主な出演者】旺なつき、かとうかず子、島田歌穂、高橋紀恵、根岸季衣、原日出子
➣《対談》下重暁子(作家)× 大林宣彦(映画作家)
敗戦から70年。「戦争」を伝えていくことが難しくなる一方で、その重要性はますます高まっています。戦争を知るお二人に、ご自身の体験、個々人の思いを引き継ぐことの意味について語っていただきました。
進行:永井多恵子(国際演劇協会日本センター会長)
「この子たちの夏 1945・ヒロシマ ナガサキ」は、戦争・原爆の災禍と向き合い、いのちの大切さを訴える作品です。この作品は、1985年の初演以来2007年までの23年間にわたって、全国393都市で767回の上演を続けてきました。その後、いったん途絶えていた上演の復活に向けて、2011年、国際演劇協会(ITI/UNESCO)日本センターと地人会新社は、「この子たちの夏」上演実行委員会を組織し、4年ぶりに新キャストでの上演を実現しました。
東日本大震災や福島原発の事故を経て、私たちは、この作品のもつ今日的意味に改めて目を見開かれ、心を揺さぶられる思いを強く持ちました。引き続き、若い世代や海外の観客を含む未知の観客に出会うため上演活動を続けていきたいと考えています。
今回の上演の意義、特色
3.11の東日本大震災とそれに続く福島第一原子力発電所の事故によって、「ヒロシマ、ナガサキ」は、私たちにとって新たな意味を持って現れてきました。放射線量が広島長崎との対比によって日常的に語られることになった今日、日本人によって書かれた被爆者の証言の記録を朗読劇として上演し続けることは、当事者性及び記憶の伝達と継承の意味で、世界の人々にとって重要な意味を持ちます。2011年8月の新キャストによる上演は、東日本大震災以前に企画されたものでしたが、私たちがフクシマ以後を考えていくためにも、ヒロシマやナガサキの記憶を若い世代や未知の観客に伝えていくことの重要さを実感しています。今回も、2012年からとり入れた東京公演での英語イヤホンガイドを全公演でご提供致します。ぜひ、東京に滞在する外国人や、海外の観客の方々に観ていただく機会を広げていきたいと考えています。
あらすじ
1945年8月、広島、長崎で原子爆弾にあった子供たち、その死を看取った母、看取ることのできなかった母たちの残した手記、詩歌、また、母親を原爆によって失った子供たちの手記等を六人の女優と六人の地域参加者が読む一時間半の朗読劇。
「第一部 ヒロシマ」「第二部 ナガサキ」「第三部 その後」
という構成になっており、白血病にかかり苦しい日々の中でも「生きよう、生き抜こう」と強く明日を夢見る少女の文章で締めくくる。
戦争・原爆反対を声高に訴えるのではなく、無情にも引き裂かれた母子の、母を慕う子供の心、子を想う母の気持ちが飾り気のない言葉で綴られ、観客の心の深い部分に平和な世界であることの素晴らしさ、いのちの絆の尊さを訴えかける。
(参考):木村光一と地人会は、「『この子たちの夏』1945・ヒロシマ ナガサキ」の上演に対して、第52回菊池寛賞を受賞しています。(2004年)
主催:公益社団法人国際演劇協会日本センター
制作:地人会新社
後援:世田谷区
提携:公益財団法人せたがや文化財団 世田谷パブリックシアター
[平成27年度地方公演日程]
7月4日 大野城(福岡県) / 7月5日 北九州(福岡県) / 7月12日 西宮(兵庫県) / 7月18日 水戸(茨城県) / 7月20日 新潟北区(新潟県) / 8月2日 鈴鹿(三重県) / 8月15日 豊島区(東京都)
● アーカイブ
➣ この子たちの夏(2013年)