「演劇と世界―日本と世界の出会いをめぐって」
2016年12月14日(水)~18日(日)
東京芸術劇場アトリエウエスト(地下1階)
【紛争地域から生まれた演劇シリーズ】
ユネスコ傘下のNGOである国際演劇協会(ITI=International Theatre Institute)では、演劇を通じて平和の構築を目指す取り組みとして、世界各地で「紛争地域の演劇」と題するプロジェクトが行われています。
日本センターでは、これに呼応するかたちで、『国際演劇年鑑』(Theatre Yearbook)の調査・研究事業の一環として2009年から「紛争地域から生まれた演劇」シリーズを実施しています。これまで7年にわたり、日本に知られていない優れた戯曲を発見・翻訳し、レクチャーやシンポジウム、リーディングという手法で、さまざまな国や地域の19作品を紹介してまいりました。
今年はイランとベルギーより2作品をご紹介します。
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国際演劇協会日本センター + Aurora Nova 共同製作
『白いウサギ、赤いウサギ White Rabbit, Red Rabbit』(イラン)
【上演日時】
12月14日(水) 19時30分 / 15日(木) 19時30分/ 16日(金) 19時30分/ 17日(土) 14時
俳優は封印された台本の頁を観客の前で初めて開く。
演じることができるのは一生に一度だけ!
(この作品を一度でもご覧になった方は、今後一切本作品を演じることはできません)
作:ナシーム・スレイマンプール (Nassim Soleimanpour)
訳:關智子
初演時共同製作:
Volcano Theatre、ネセサリー・エンジェル、ヴォルフガング・ホフマン
ドラマトゥルク:ダニエル・ブルックス、ロス・マンソン
出演: 堀源起(さいたまネクスト・シアター) 12/14(水)19:30
占部房子 12/15(木)19:30
髙田恵篤(演劇実験室◉万有引力) 12/16(金)19:30
美加理 12/17(土)14:00
【作品について】
国外に出られない!自国イランを離れられない29歳(執筆当時)のイランの若手作家は、自分の場所にいながら世界を旅する作品を書いた。観客は俳優とともにここではないどこかに旅に出る。自由を求めて演劇で行けるところまで。2011年の初演から5年間のうちに20カ国語以上で1000回を超える上演、世界的ヒット作。これまでの出演者はネイサン・レイン、ウーピー・ゴールドバーグ、ジョン・ハート、サイモン・マクバーニー、マルクス・ブリグストック、ケン・ローチなど、演劇界、映画界のビッグネームも。作家のナシ-ム・スレイマンプールは1981年、イラン・テヘラン出身、テヘラン在住。兵役拒否のため、2012年まで自国を出られなかった。
【作家について】
ナシーム・スレイマンプール Nassim Soleimanpour
1981年イラン・テヘラン出身、テヘラン在住。兵役拒否のため、2012年まで自国を出られなかった。
パスポートを入手したのち、ブリスベンのWorld Theatre FestivalやアムステルダムのTolhuistuin、サンパウロのSESC Villa Mariana、ウィーンのシャウシュピールハウス、クアラルンプールのDPA、ブレーメン大学などでワークショップ・ファシリテーター、パネラーとしても活躍。最新作『Blind Hamlet』はロンドンを拠点とする俳優たちに書き下ろされた作品で、UKツアーを行った。
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『ジハード Djihad』(ベルギー) ※作家来日
【上演日時】12月17日(土) 19時 / 12月18日(日)14時
☆リーディング公演終了後、作家イスマエル・サイディさんと『ジハード』のプロデューサー/ツアーマネージャーを務めるデボラ・ドゥ・リエム・アビスローさんによるトークを行います。
シリアに向かう若者たち、なぜ彼らは過激化するのか?
若者たちに寄り添って移民2世のいまを鮮やかに描いた愛すべき話題作。
作:イスマエル・サイディ(Ismaël Saidi)
訳:田ノ口誠悟
著作権代理:株式会社フランス著作権事務所
演出:瀬戸山美咲(ミナモザ)
出演:日下部そう、盛隆二、本折最強さとし、中田顕史郎
【作品について】
ブリュッセルに住む移民2世の若者、ベンとレダとイスマエルは「ジハード(聖戦)」のため、内戦の続くシリアへ向かうが・・・。モロッコ系移民2世というバックグラウンドを持つベルギー出身の作家イスマエル・サイディが、生まれ持った宗教や人種により偏見や差別に苦しむ移民2世の青年たちの、寄る辺ない心や不条理な現状を、ユーモアを織り交ぜながら率直に描いた『ジハード』。この作品は、ベルギーのフランス語圏で多くの議論と共感を呼んだ。2014年12月に初演され、2015年11月13日のパリ同時多発テロ事件、2016年3月22日のブリュッセル連続テロ事件を経て、55,300人が鑑賞している(2016年9月19日現在)。今こそご覧いただきたい話題作。
【作家について】
イスマエル・サイディ(Ismaël Saïdi)劇作家、演出家、俳優。
1976年、モロッコ系移民の子として、ベルギー首都圏のサン=ジョス=タン=ノードで生まれ、ブリュッセル近郊のスカールベークで育つ。広報学、社会科学を大学で学んだのち、短編映画の脚本執筆、監督をはじめる。主な短編映画作品には以下がある:『ある者達、それに対する他の者達 Les uns contre les autres』『マリー・マドレーヌ Marie-Madelaine』、『ひどい騒音 Beaucoup de bruit』、『不条理と逃れる者 Absurde et Loin des yeux』。テレビ映画『リムー Rhimou』は、モロッコにおいて多くの視聴者に受け入れられた。
2010年には、自身初の長編映画『アハメッド・ガショー Ahmed Gassiaux』を公開(監督・脚本)。2013年11月に劇場公開された、多文化性を主題にした喜劇である長編映画『モロッコのジゴロたち Morrocan Gogolo’s』は、フランス語圏ベルギーのボックス・オフィスを席巻し、第五回マグリット映画賞を受賞した。
『ジハード』は彼の三作目の戯曲であり、アヴィニョン・フェスティヴァルで成功した作品『これはもうカップルじゃない』に続く注目作である。
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【期間】2016 年12月14日(水)〜18日(日)
【会場】東京芸術劇場 アトリエウエスト(地下1階)
●料金
1500円(ITI会員1,000円、高校生以下500円)
当日精算/全席自由/受付開始:開演30分前、開場:開演20分前
予約受付開始:2016年11月13日(日)10時
●チケットご予約・お問合せ
E-mail:ititicket@gmail.com
Tel:03-3478-2189(国際演劇協会日本センター/土日・祝日を除く11時~17時)
Web予約:CoRich! 舞台芸術
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_id=78911
*お申し込みの際は氏名(フリガナ)・日時・枚数・連絡先を明記ください。
*会員の方、高校生以下の方は、その旨お書き添えください。
*会期中は090-7255-0814までお問合せください
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企画制作:公益社団法人 国際演劇協会 日本センター
会長:永井多恵子
副会長:安孫子正、吉岩正晴
事業委員長:松田和彦
事務局長:曽田修司
総合プロデューサー:林英樹
制作補佐:後藤絢子、佐藤武(Real Heaven)
テクニカル・ディレクター:関口裕二(有限会社 バランスbalance,inc.)
協力
国際演劇評論家協会(AICT)日本センター
一般社団法人 日本演出者協会
一般社団法人 日本劇作家協会
(公財)埼玉県芸術文化振興財団
SPAC-静岡県舞台芸術センター
テラ・アーツ・ファクトリー
小田切ようこ
藤井慎太郎
主催:文化庁、公益社団法人 国際演劇協会 日本センター
共催:東京芸術劇場(公益財団法人 東京都歴史文化財団)
文化庁委託事業「平成28年度次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」
国際演劇年鑑2017(2017年3月発行予定)特集企画
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● 紛争地域から生まれた演劇シリーズ アーカイブ
➣ 紛争地域から生まれた演劇シリーズ7(2015年)
➣ 紛争地域から生まれた演劇シリーズ6(2014年)
➣ 紛争地域から生まれた演劇シリーズ5(2013年)
➣ 紛争地域から生まれた演劇シリーズ4(2012年)
➣ 紛争地域から生まれた演劇シリーズ3(2011年)
➣ 紛争地域から生まれた演劇シリーズ2(2010年)
➣ 紛争地域から生まれた演劇シリーズ1(2009年)