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【紛争地域から生まれた演劇12】『イサク殺し』作家からのメッセージ


本日12月11日(金)に初日を迎えた紛争地域から生まれた演劇12『イサク殺し』。作家のモティ・レルネル氏よりメッセージをいただきました。翻訳は村井華代さんです。

親愛なる観客の皆様

この戯曲『イサク殺し』は、戦争へと突入する人間の衝動や、またそれらの戦争があらゆる戦場で兵士や一般市民に強いてきた耐えがたい苦痛を取り上げた作ですが、これを上演することにしたITI日本センターの決断に非常に感動しています。あなた方の国は1945年から戦争に参加していませんが、第二次世界大戦のトラウマは今もあなた方の文化と芸術に表れており、それゆえにこの劇のイスラエル人のキャラクターたちの苦痛に共感することが可能なのだと確信します。この劇が、戦争の無益さについての公共の言論を促し、戦争はそこに至る前に到達できなかった政治的解決をもたらすものではないという認識を強くしてくれますように。日本の劇場や観客との、この感動的な対話が続いてゆくことを期待しています。  モティ・レルネル

Motti Lerner - by Zoe Grindea
Motti Lerner 撮影: Zoe Grindea

【作家プロフィール】
モティ・レルネル(Motti Lerner)
劇作家、シナリオライター。1949年イスラエルに生まれる。エルサレム・ヘブライ大学で数学を学ぶが、1973年第四次中東戦争(ヨム・キプール戦争)終結の後、演劇人になることを決意。戯曲のほとんどでイスラエルとユダヤ人に関わる政治的・倫理的問題を扱う。
戯曲に、1944年アウシュヴィッツ移送からユダヤ人を救い出すも、後にナチス協力者として糾弾されたハンガリーのユダヤ人弁護士の実話に基づく『カストナー』(1985)、1948年の第一次中東戦争(イスラエル独立戦争)で、イスラエル軍部隊がパレスチナ市民を虐殺したとの訴えを検証するイスラエル人男性とパレスチナ人女性の物語『告白』(2014)など。
映画シナリオも多く、ジョセフ・ファインズ主演の『Spring, 1941』(2009)では、ドイツ軍から逃れポーランドの小村に避難するも、ついには発見され処刑されるユダヤ人家族を描く。

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