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紛争地域から生まれた演劇シリーズ16『亡霊の地』公演


『国際演劇年鑑2025』特集企画:紛争地域から生まれた演劇シリーズ16
戯曲を読む・知る【リーディング&トーク】

 

~現実と悪夢の境界線、そこは亡霊の地~

『亡霊の地』
作:アンドリー・ボンダレンコ
翻訳:万里紗
演出:林英樹

出演:
石村みか(てがみ座)
今井聡
大石将弘(ままごと/ナイロン100℃)
花純あやの(セビロデクンフーズ)
亀田佳明(文学座)
万里紗

【作品について】
2023年9月、カリフォルニア州サンタモニカのシティ・ガレージにて初演。
ロシアによるウクライナ侵略のさなか書かれた戯曲である。
『蝶』『結婚持参金』『罪と罰』という寓話的な3本の短篇劇で構成され、それらを貫通するのは戦場と化していく故郷に漂う「ゴースト」たちの声なき声と、ウクライナ人作家が抱える危機感である。

『蝶』では、兵士の抱える戦場のトラウマが、精神科医との対話や、戦闘シーンの記憶など、境界線の融和する幻想と現実を行き来しながら描かれ、生々しい痛みが観客に襲い掛かる。
『結婚持参金』では、自宅が交戦地帯となってしまった家族のもとに、二人のロシア兵が妊娠中の女性を略奪するためやってくる。滑稽なほどの残虐さで家族に屈辱を与える二人だが、しかしまたそのロシア兵たちはそれまで同じ村で暮らしていた顔見知りでもあり、この侵略戦争の複雑さを明るみに出す。
『罪と罰』では、ロシア占領地域でスパイとして逮捕されたウクライナ人女性が受ける拷問と、そこからの帰還が描かれる。サディスティックな拷問が展開される一方で、ロシア文学に多大な影響を与えたウクライナ文化をめぐってのウィットに富んだ頭脳戦もあり、暴力や悪をめぐる切実な問いと平和への希求が、詩情に富む超現実的な言葉やシチュエーションを通して描かれる、議論劇である。

暴力の本質を解剖するように白日の下に晒す、胸が張り裂ける三本だ。

※『亡霊の地』の翻訳にはJohn Freedman、Vladyslav Hetmanenkoによる英訳版を使用いたしました。
※この作品には性的描写、暴力描写が含まれます。

【作家について】
アンドリー・ボンダレンコ(Andriy Bondarenko)

劇作家、ジャーナリスト、文化学者、哲学博士。イヴァン・フランコ記念リヴィウ国立大学講師(演劇・演技学部)。キーウ劇作家劇場(Театр Драматургів)の共同創設者であり、ジョン・フリードマンがキュレーターを務める現在進行中のプロジェクト「Worldwide Ukrainian Play Readings ワールドワイド・ウクライナ・プレイ・リーディング」の参加者でもある。作品の多くがウクライナの主要な演劇祭で最終選考に残っており、ヨーロッパの様々な都市で上演されている。主な作品に『Atomic Mermaid 原子の人魚』(ドイツ、2023年)『Ultima Thule 最北の地』(キーウ、2023年)『Lviv Tango リヴィウ・タンゴ』(リヴィウ、2023年)『Survivor Syndrome サバイバー症候群』(ルーツィク、2022年)ウクライナの地下室を巡る二部作「The Lights from Below ライツ・フロム・ビロウ」の『Fox,Dark as a Light Night 明るい夜ほどに暗いキツネ』(ロンドン、2022年)『Asshole ろくでなし』(キーウ、2020年)など。また2017年には短編映画『Night with Natalia ナタリアとの夜』の監督を務め、キーウとプラハの映画祭で上映された。

【日時】
12月6日(金)19時開演
12月7日(土)14時開演
12月8日(日)14時開演
※受付開始は開演の45分前、開場は30分前

12/7(土)本編終了後に
トーク「紛争地域から生まれた演劇」を開催いたします。

出演 林英樹 万里紗 
※15分程度の予定です

【会場】
中野スタジオあくとれ
(JR中央・総武線、東京メトロ東西線「中野駅」から徒歩3分)
164-0001 東京都中野区中野2-11-2 サン中野マンションB1
TEL:03-3384-3495
https://nakano-actre.jp/

【料金】
一般2,000円 学生1,000円(当日要学生証提示)
当日精算/全席自由

予約受付開始:
2024年11月5日(火)10時

【ご予約・お問合せ】
Web:https://ticket.corich.jp/apply/345826/

E-mail: ititicket@gmail.com
※メールでお申込みの際は件名を「紛争地域から生まれた演劇16申込」として以下5点を明記のうえお送りください。
①氏名・ふりがな ②希望日時 ③人数 ④電話番号 ⑤ititicket@gmail.com から受信可能なメールアドレス

Tel: 03-3478-2189
国際演劇協会日本センター/平日11時~17時
*会期中は090-2942-2060(山田)までお問合せください。

公益社団法人国際演劇協会日本センター
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-18-1 国立能楽堂内

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紛争地域から生まれた演劇16
独立行政法人日本芸術文化振興会委託事業
「令和6年度文化芸術活動の動向把握に向けた基礎資料収集事業」
『国際演劇年鑑2025』特集企画
主催・企画制作:公益社団法人国際演劇協会日本センター

総合プロデューサー:林英樹
制作:山田真里亜/櫻井拓見
ウクライナ語考証:村田真一
舞台監督・音響:横山朋也
照明:針谷あゆみ
著作権コーディネート:万里紗
記録映像:吉本直紀(スタジオ0033)
写真撮影:石澤知絵子
協力:国際演劇評論家協会(AICT)日本センター/一般社団法人日本演出者協会/一般社団法人日本劇作家協会
チラシデザイン:奥秋圭

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