今年12月16日(土)、17日(日)「紛争地域から生まれた演劇9」でご紹介する『朝のライラック(ダーイシュ時代の死について)』(作=ガンナーム・ガンナーム、翻訳=渡辺真帆、演出=眞鍋卓嗣)の出演者を発表します!
占部房子
竪山隼太(さいたまネクスト・シアター)
内田健司(さいたまネクスト・シアター)
髙山春夫(プロダクション・エース)
須藤沙耶(Pカンパニー)
石川修平(劇団俳優座)
★『朝のライラック(ダーイシュ時代の死について)』について
舞台はダーイシュの支配下にある架空の田舎町、テル・カマフ(「麦の丘」の意)。この町に住む夫婦、ドゥハー(「朝」の意)とライラックは芸術を若者に教えているが、学校は軍事拠点に、教え子たちは戦闘員となり、やがて死がふたりを引き裂く日がやってくる・・・。未来の子どもたちの幸せな日々を祈って書かれた、時空を往還する愛の物語。2016年に書かれ、ヨルダン文化省創造賞を受賞した本戯曲は、今回が世界初演となる。
(*)ダーイシュ(Da’ish)とは・・・
「イスラーム国」を名乗る組織の他称。「イラク・シャームのイスラーム国(al-Dawla l-Islamiya fi l-Iraq wa sh-Sham)」のアラビア語の頭文字をとった、否定的な響きを持つ蔑称。同組織を支持しないアラブ人やアラビア語メディアは「イスラーム国」ではなく、「ダーイシュ」という呼称を用いることが多い。
★作家・ガンナーム・ガンナームについて
演出家、劇作家、俳優。1955年ジェリコ生まれ。1984年から演劇活動を開始。ヨルダン芸術家連盟会員、ヨルダン演劇人協会会員。アラブ演劇協会(ATI、在シャルジャ)等の設立に参加。現在はアラブ演劇協会で出版・広報責任者を務めるほか、アラブ圏の多数の演劇祭で審査員を務める。代表作に故ガッサーン・カナファーニー原作の一人芝居『ハイファに戻って』。戯曲『朝のライラック(ダーイシュ時代の死について)』(2016)でのヨルダン文化省創造賞のほか、戯曲賞、演出賞を多数受賞。最新作はモノドラマ『私は異郷で死ぬ』(2017、作・演出・出演)。