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【会員近況】劇団青年座より次回公演『SWEAT(スウェット)』のご案内(3/6~12)


賛助会員の劇団青年座さんより『SWEAT(スウェット)』(作・リン・ノッテージ、翻訳・小田島恒志、小田島則子、演出・伊藤大)のご案内が届きました。本作については、「国際演劇年鑑2017」でも外岡尚美先生が報告してくださっています。ぜひこの機会にご覧ください。

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創作劇の上演を活動の柱にしてきた劇団青年座が、2012年より本格的に取り組み始めた「海外現代戯曲シリーズ」は、動き続ける世界の「今」に目を向け、これまでポリー・ステナム作『THAT FACE~その顔』(2012年)、マイク・バートレット作『LOVE, LOVE, LOVE』(2013年)、ジョエル・ポムラ作『世界へ』(2014年)、ジョン・ロビン・ベイツ作『砂漠のクリスマス』(2016年)といった世界で活躍する現代作家たちの新作にこだわって展開してきました。

シリーズ第5弾となる『SWEAT(スウェット)』は、アメリカのラストベルト(錆びついた工業地帯)と呼ばれる地域の中でも、最も貧しい街の一つとされるペンシルバニア州レディングを舞台に、経済のグローバル化と移民政策によって強い不安と不満を抱える労働者たちを描いた作品です。登場人物の描写が先の大統領選においてトランプ勝利に大きな役割を果たした層(「忘れられた人々」)と重なるため話題となり、大手経済紙などで大統領選の本質を説明した作品と評されました。

作者は黒人女性劇作家リン・ノッテージ氏。2017年、本作にて自身2度目となるピュリッツァー賞(戯曲部門)を受賞し、2020年にブロードウェイで上演が予定されているマイケル・ジャクソンを描いたミュージカルの脚本を手掛ける事が大々的なニュースとなった、いま全米で最も注目されている劇作家の一人です。

重工業など主産業の衰退により、貧富の極端な分断化が進むアメリカ。かたや日本においても格差の拡大、世襲化が問題となっています。富める者と貧しい者、都市と農村、高齢者と若者、正規雇用と非正規雇用。弱者の視点から世の中を見ることで、私たちが暮らす日本社会の歪みが見えてくるのではないでしょうか。

劇団青年座第235回公演
『SWEAT(スウェット)』

作=リン・ノッテージ
翻訳=小田島恒志、小田島則子
演出=伊藤大

美術=長田佳代子/照明=宮野和夫/音響=長野朋美/衣裳=岸井克己
映像=猪爪尚紀/舞台監督=今村智宏/製作=紫雲幸一、長尾敦

【キャスト】
トレーシー(ドイツ系白人/工員)=松熊つる松
シンシア(黒人/工員)=野々村のん
ジェシー(イタリア系白人/工員)=佐野美幸
イーヴァン(黒人/保護観察官)=山賀教弘
ジェイソン(ドイツ系白人/トレーシーの息子)=久留飛雄己
クリス(黒人/シンシアの息子)=逢笠恵祐
スタン(ドイツ系白人/バーテンダー)=五十嵐明
オスカー(コロンビア系アメリカ人/バーの従業員)=松田周
ブルーシー(黒人/シンシアの元夫)=加藤満

【あらすじ】
全米で最も貧しい街の一つとされるペンシルバニア州レディング。
手厚い保障が受けられる限りは現状維持で構わないとするトレーシー。
週末に飲んで馬鹿騒ぎ出来れば他に望みはないジェシー。
今後のキャリアを考え管理職を目指すシンシア。
三人は長年、この街の同じ工場で働き、同じバーに通い続ける友人だ。
経済のグローバル化にともなう不況の波が押し寄せる中、会社は更なるコストダウンを目標に掲げ、メキシコへの工場移転を発表する。
それに対し組合はストライキを決行するが、反対に工場から完全に締め出され、賃金の安い移民に仕事を奪われてしまう。
管理者側と労働者側に分かれたことで脆くも崩れ去る三人の友情。街中に流れる不穏な空気。
その中で労働者たちの怒りはある移民の青年に向けられた――。
ラストベルト(錆びついた工業地帯)で働く労働者たちの2000年と2008年を切り取って、極端な分断化が進む現代アメリカ社会のリアルに迫る。

【作者プロフィール】
Lynn Nottage(リン・ノッテージ)
1964年生まれ。アメリカ、ニューヨーク州出身。
劇作家、映像脚本家。
学生の頃より作劇を始めたが、2000年以降の主な戯曲は以下の通り。
■Intimate Apparel(『ランジェリー』2003年初演)でアメリカ演劇評論家賞やニューヨーク演劇評論家賞をはじめ多数の賞を受賞。
■Ruined (『破壊』2007年初演)で1度目のピューリッツァー賞、オビ―賞、ニューヨーク演劇評論家賞その他を受賞。この戯曲で描いたコンゴ民主共和国の女性に対する性暴力の問題は、2018年にノーベル平和賞を受賞したデニ・ムクウェゲ氏が取り組んでいる問題である。
■By the Way, Meet Vera Stark(『ところで、ヴェラ・スタークに会ったら』)で2011年にリリー賞**を受賞。
■Sweat(『スウェット』2015年初演)で2017年に2度目のピューリッツァー賞、オビ-賞*を受賞したが、本作品はノッテージ氏のブロードウェイ・デビュー作となり、トニー賞にノミネートもされた。
最新作は2018年にオフ・ブロードウェイで上演されたMlima’s Tale(『ムリマの物語』)。現在ノッテージ氏は自作Intimate Apparelのオペラへの翻案や、2020年にブロードウェイで上演が予定されているマイケル・ジャクソンを描いたミュージカルの台本などを手掛けており、コロンビア大学芸術大学院演劇学部の准教授として後進の指導にも当たっている。
*オビ―賞:オフ・ブロードウェイとオフ・オフ・ブロードウェイでの上演作品を対象にした賞
**リリー賞:女性演劇人を対象にした賞

2019年3月6日(水)~12日(火)
下北沢 駅前劇場
〒155-0031 東京都世田谷区北沢2-11-8 TAROビル3F
TEL=03-3414-0019
京王井の頭線・小田急線 下北沢駅【東口】より徒歩5分

上演日時(2019年3月6日(水)~12(火))
6日(水) 19:00
7日(木) 14:00/19:00
8日(金) 19:00
9日(土) 14:00/19:00
10日(日) 14:00 ★
11日(月祝) 14:00
12日(火) 14:00
※★=終演後、アフタートーク開催。(詳細はHPにて)
※受付開始は開演の45分前・開場は30分前

入場料[全席指定]
一般=4,500円
U25割引(25歳以下)=3,000円※
U18割引(18歳以下)=2,000円※
(※青年座のみ取扱い・当日受付精算のみ・身分証提示)

チケット取扱い
劇団青年座=0120-291-481(チケット専用11:00~18:00 土日祝除く)
青年座HP=http://www.seinenza.com
電子チケットぴあ=0570-02-9999【Pコード=490-407】
ローソンチケット=0570-084-003 【Lコード=32484】
0570-000-407(オペレーター対応10:00~20:00)
イープラス=http://eplus.jp

【お問い合わせ】
劇団青年座
〒151-0063東京都渋谷区富ヶ谷1-53-12
電話 03-5478-8571 FAX 03-3465-0335
E-mail info@seinenza.com
青年座ツイッター @_seinenza

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